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人は雪道では転ばない

2歳女児、頭に重傷 不明1時間、公園で発見西宮

5日午後3時40分ごろ、西宮署の交番に、阪神西宮駅北側の広場
で遊ばせていた2歳の女児がいなくなった、と届けがあった。
同署員らが付近を捜索、約1時間後、広場のすぐ北側の公園のベンチで、
この女児がぐったりしているのを男性警備員が発見した。
女児は病院に運ばれたが、後頭部を強打しており脳内出血の重傷。
同署は事件や事故に巻き込まれた疑いもあるとみて捜査。
公園近くで小さな女の子を抱えた女性が目撃されていたといい、
確認を急いでいる。
調べでは、女児は母親(34)と近くのスイミングスクールに行った帰りで、
スクール仲間の親子ら十数人で午後3時前から同広場を訪れていたという。
母親らが立ち話をしている間、付近で遊んでいたが、午後3時20分ごろ、
姿が見えないのに母親らが気づいたという。
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犯意者(犯罪をしようと思っている人)は、犯行に及ぶ前、必ず
見ているものがあります。
それは、犯罪の対象となるターゲットと、その犯行の邪魔になる
であろうリスクです。
つまり、犯意者が犯罪を行うにあたって、プラスとなるもの
(ターゲット)と、マイナスとなるもの(リスク)の二つです。

例えば、万引きをする人は、万引きしようと思う商品(ターゲット)と、
万引きをするにあたって邪魔になる、店員や警備員,監視カメラ等
(リスク)を、犯行前に見ているのです。

この「見る」という行為を「サベイランス(監視)」といい、
我々ボディーガードは、前者を「ターゲット・サベイランス」,
後者を「リスク・サベイランス」と呼んでいます。

子どもだけではなく、大人に対しても、誘拐したり、連れ去るような
事件では、必ず犯意者が事前にこの2つのサベイランスをしています。
つまり、ターゲットである「誘拐対象者」と、リスクである、周囲
の人やターゲットの管理者(保護者)などです。

事件を未然に防ぐには、まず、防犯をする私たちがこの、相手の
2つのサベイランスに気づかなくてはなりません。

もし、あなたをじっとうかがっている人がいたら、それは、
もしかするとあなたが犯罪のターゲットにされているか、
もしくは、別のターゲットに犯罪を行うにあたって、あなたを
リスクと感じているか、のいずれかである可能性があります。
まずは、この視線に気づくことが、事件を未然に防ぐための
テクニックの一つです。

今回の事件は、女性に多い「立ち話し」や「井戸端会議」の最中に
行っています。
会話に熱中するあまり、会話の相手のみに集中しすぎてしまい、
周囲を見ることを忘れ、犯意者がサベイランスを行っているにも
関わらず、それに気づかないのです。
そして、子どもが連れ去られてしばらくしてから、いなくなった
ことに気づくのです。

同じようなことは、携帯電話の利用中,ヘッドフォンで音楽を
聴いている時にも起きます。
電話の会話や音楽に熱中するあまり、周囲が見えず、事件や事故に
巻き込まれる人はとても多いです。

日本は海外に比べると、とても安全で平和な国です。そのため、
周囲を見たり、先のことを考えていなくても、特に危険な目に
あうことがあまりないのです。
そして日本人は、周囲を見なくなり、先を読まなくなってしまい
ました。
危険の予兆,雰囲気に気づかなくなってしまいました。

「人は雪道では転ばない」という言葉を聞いたことがあります。
雪道では、人は、転ばないように注意をしているので、逆に
転ぶことが少ないですし、転んだとしても、心や体の準備が
できていますから、被害は少ないのです。
しかし、雪がなくなった途端、安心してしまい、注意力がなくなり、
油断することで、人は転び、その被害も大きくなります。

危険に対する意識がなくなっている時、それは雪がない時です。
そのような時、人は転ぶのです。
posted by IBA JAPAN/CCTT INC. 15:16comments(0)trackbacks(0)


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