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ボディーガードマニュアル(第11回)

CCTTプロテクションオフィサー訓練

ボディガード・身辺警護・要人警護・SPを目指す方のための…

“BODYGUARD'S MANUAL”
 presented by CCTT & IBA

今号の目次
・ボディーガードの立ち振舞い

ボディーガードの立ち振舞い

前号にて、ボディーガードの立ち振舞いのひとつとして「A)目つき」に
ついて紹介した。目つき以外にも、ボディーガードとして意識しなくては
ならない立ち振舞いがいくつかある。

B)姿勢,立ち方,歩き方
 最近、特に若い人の中に、姿勢の悪い人が多く見られる。がに股で立ち
 猫背で首が前にたれ、見るからにだるそうに、足を引きずって歩く。
 とてもだらしなく、やる気がなさそうに見え、かつ弱そうで、品がなく
 見える。もし、このような人物がボディーガードとして働いた場合、
 その実力以前に、警備対象者から、そばには置きたくない,近くにいる
 だけで恥ずかしい,自分の命や生活を安心して任せられない、などと
 思われてしまう。逆に、実力が伴っていなくても、姿勢や立ち方,歩き
 方がスマートだと、それだけでボディーガードとしての素質があるよう
 に見えるのである。悪い姿勢や立ち方,歩き方は、警備対象者に対して
 のみ影響を与えるものではない。だらしない立ち方や歩き方は、その人
 を弱そうに見せ、襲撃者に「こいつならいける!」と思わせてしまう
 ことがある。もし、リーダーがだらしない姿勢であれば、当然部下は
 それを真似、チーム全体がだらしない,頼りない存在になってしまう。
 だらしない姿勢をしたボディーガードをつけている、ということで、
 警備対象者は世間に対し恥をかいてしまう。つまり、これまでにも
 述べた「4つの目(警備対象者の目,襲撃者の目,警護員同士の目,
 周囲の目)」すべてに影響を及ぼすのである。私は、仕事上様々な高級
 ホテルを訪れるが、やはり高級ホテルのスタッフは、きれいな姿勢,
 スマートな立ち方,歩き方をする。一つ一つの動作に品があり、優雅
 である。ボディーガードはぜひこれを学ぶべきである。

CCTTプロテクションオフィサー訓練

 だらしない姿勢や歩き方もさることながら、威圧的すぎる態度も良く
 ない。他の警備会社のボディーガードと同じ現場でかち合うこともある
 が、中には、体の大きい武道有段者,格闘技選手ばかりを集めて、警備
 能力が高い、と勘違いしている警護チームがある。本来警備が担うべき、
 危険への「予測」と「準備」を全くせず(できず)、「回避」のみの
 ためだけ集められた彼らの多くは、肩で風を切り、自分の力を見せびら
 かすような態度で歩く。自分たちはボディーガードで、一般の人たち
 よりも偉いのだ、と言わんばかりに、ファンの人たちをバタバタとなぎ
 倒して歩く者もいる。これらの行為は、たいへん危険である。ボディー
 ガードが原因で、余計なトラブルを引き起こし、警備対象者を不必要な
 危険にさらすことになりかねない。ファンなどのクラウドコントロール
 (群集管理)も知らずに、考えなしに取る行動は、暴動を引き起こし
 かねない。ボディーガードとして理想的な姿勢,立ち方,歩き方とは、
 高級ホテルスタッフのように、優雅でスマートであるとともに、高度な
 警備教育を受けた自信と、自分の仕事に対する誇り(プライド)と責任
 感が表れた姿である。威厳はあるが威圧的でなく、プライドはあるが
 高慢でなく、謙虚であるがすべてを見通すような気(オーラ)を放って
 いる状態である。このような人物であれば、警備対象者もそばに置いて
 いて恥ずかしくなく、安心でき、自身のセキュリティーを任せられる。
 このような態度であれば、どこにも隙がなく、襲撃者を躊躇する。この
 ような存在であれば、尊敬でき、部下はリーダーについてくる。同時に
 周囲の人に対しても印象が良く、協力を得ることも可能となる。事実、
 世界中にいる私の知人たち(一流のボディーガードたち)は皆、この
 ような人物ばかりである。彼らとは、一緒にいて心地よく、安心して
 チームを組める。お互いにお互いを尊敬し、自分の背後を任せられる程
 強い絆で結ばれているのも、彼らの人間性やセキュリティーのプロ
 フェッショナルとして自信や誇り,責任感が、姿勢や態度等に表れて
 いるからである。

C)口調,話し方
 目つき,姿勢に並ぶほど重要なのが、人と接する時の口調や話し方で
 ある。どんなに良い姿勢をしていても、話す内容が幼稚であったり、
 正しい日本語(英語圏なら英語)が話せないようでは、会話をした途端
 に、信頼を失墜させてしまう。言葉は生き物であるため、必ずしも古い
 日本語が正しいわけではない。しかし、若者の間でのみ使われるような
 流行語や略語を使用することは、あまりお薦めしない。我々ボディー
 ガードが相手にする警備対象者やクライアントは、一般の人の場合も
 あるが、大抵、企業のVIPや世界的に著名な人であったりする。社会的に
 高い立場(ハイプロファイル)である彼らと同じ空間にいるボディー
 ガードもまた、同等の上品さや優雅さ、賢さが必要である。それは、
 身だしなみや姿勢のみならず、話し方にも言える。警備対象者によって
 話し方や話す内容は異なってくるが、最低限の社会常識的な知識は必要
 とされる。ボディーガードの専門分野であるセキュリティーについて、
 プロフェッショナルとしての意見を述べられることはもちろんのこと、
 政治,経済,社会情勢,世界情勢,法律等の知識は必要で、日々、世界
 がどのようになっているのかを、新聞やテレビ等で知っておくことも
 とても重要である。他にも、どのような知識や経験がいつ、どこで役に
 立つかわからない。ボディーガードは、あらゆることに探究心や好奇心
 を持ち、常に敏感なアンテナを張っている必要がある。

 幼稚な話し方とは逆に、必要以上に難しい言葉を羅列する者もいる。
 自分自身の知的さを見せつけたいのかもしれないが、極端になると、
 逆に幼稚さを感じてしまう。また、自分に自信がない人ほど、難しい
 言葉を羅列してごまかそうとする傾向がある。言葉は、意思疎通のため
 のコミュニケーション手段である。相手に伝わらなくては、何の意味も
 ない。また、聞き手の立場を考えず、自分勝手な発言や一方的な会話は
 相手を不快にさせる。相手が自分の言葉に興味を示しているのか,逆に
 飽きてはいないか等、相手の反応を見ながら話すことも大事である。

 話す内容もさることながら、話し方自体に問題があり、相手を不快に
 させてしまう人もいる。語尾を強め伸ばすように話す人,必要以上に
 大きな声で話す人,逆に相手に聞こえないような声でささやくように
 話す人,舌打ちしたり、同じことを繰り返したり、最後まで聞いても
 結局何が言いたかったのかわからない話に筋のない人など、どれも聞き
 手には不快である。

 コミュニケーション方法には、大きく分けて2種類ある。
 「Verbal Communication」と「Non Verbal Communication」である。
 人は会話の際、相手の発する言葉(Verbal)からは、5〜15%程度の情報を
 得ており、残り85〜95%は、言葉以外のしぐさや態度等(Non Verbal)
 から情報を得ると言われている。話し方とは、口から出る言葉(Verbal)
 以上に、話す時の姿勢や態度,しぐさ(Non Verbal)が重要なのである。
 言葉では相手の言っていることに同意していても、態度で拒否していれ
 ば、それは相手に伝わってしまう。相手の話すことに、真剣に聞いて
 いるような返答を言葉ではしても、興味なさそうなしぐさをしていれば
 それは相手に伝わり、逆効果になってしまう。コミュニケーション方法
 は、警備対象者に対してのみでなく、襲撃者や脅威となる者に対しても
 重要な要素となる。例えば、興奮したクラウド(群集)に対して、誤っ
 た対応(コミュニケーション)を取ると、逆にクラウドを興奮させて
 しまうが、的確な対応(コミュニケーション)を取れれば、おとなしく
 させることが可能である。脅迫するような言動でクレームをつけてきた
 人物に対し、正しい対応を取れば、相手を追い返すことができるが、
 誤った対応をすると、逆に相手を有利にしてしまい、その後の対応が
 たいへんになることもある。言葉は、一度口から発してしまうと、取り
 戻すことはできない。特に警備対象者と話す時や、脅威となる者と話す
 時は、十分考えてから言葉を発する必要がある。もちろん、ボディー
 ガード同士,部下,リーダー等と話す時も同じである。普段あまり意識
 していないコミュニケーションだが、言葉は、想像を超える力を持って
 いるため、それを使いこなす知識や技術も、ボディーガードには必要
 なのである。

次号に続く…


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本記事は、IBA(国際ボディーガード協会)日本代表で、株式会社CCTT代表取締役,
ARMS SECURITY社主席董事の、小山内秀友(おさないひでと)が執筆しております。
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本記事は、IBA(国際ボディーガード協会)並びにイスラエルSITAL INT'L社,
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