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ボディーガードマニュアル(第19回)

IBAボディーガード訓練

ボディガード・身辺警護・要人警護・SPを目指す方のための…

“BODYGUARD'S MANUAL”
 presented by CCTT & IBA

今号の目次
・セキュリティー最大の敵

セキュリティー最大の敵

イスラエルでの訓練期間中、イスラエルシークレットサービスの元指揮官
から出された質問のひとつにこのようなものがあった。

「セキュリティーにおける最大の敵とは何か?」

前号で「セキュリティープラン」と「イマージェンシープラン」について
記したが、実はここにセキュリティー最大の敵が存在する。
特定の危険がない状況下において、警備員やボディーガードは、セキュリ
ティープランに基づいて、ルーティーン(日々の決まった行動)をとって
いる。この行動パターン自体はさほど難しいものではない。
セキュリティー業務において難しいのは、このルーティン行動から、緊急
自体発生時に行うイマージェンシー行動に移るタイミングである。
警備員やボディーガードは皆、日々のルーティーン行動を行いながらも、
常に、イマージェンシー(緊急事態)からかもし出される、不審サイン
(Suspicious Sign)
にアンテナをはっていなくてはならない。これは、
ルーティーンから突如イマージェンシーに事態が急変することは稀で、
イマージェンシーが起こる前兆となるものが、事前に現れることが多い
ためである。優秀な警備員,ボディーガードは、日々のルーティーンの
中にいながらも、イマージェンシーにつながるような不審サインに対し、
常に敏感になっており、少しでもそのサインを感じたら、すぐに警戒(Alert)
するのである。警戒するからこそ、すぐにイマージェンシープランに移れる
のである。つまり、ルーティーンとイマージェンシーとを結ぶのが、
警戒(Alert)なのである。(下図参照)

図(ルーティン)

しかしここにセキュリティー最大の敵が存在する。
それは、先ほどから幾度となく出ている「ルーティーン」(繰り返される
日々の決まった行動スケジュール)である。セキュリティープランに則り
毎日のように同じ業務(ルーティーン)を行っていると、そこに従事する
警備員やボディーガードは、「昨日も何もなかったから、今日も大丈夫
だろう」というような気の緩みが出てしまう。実は、彼らがしっかりと
日々の業務をこなしていたからこそ、何も起きていなかったのだが、長い
時間,長い期間何も起きないと、人は、「きっと今日も大丈夫だろう」と
無意識に考えてしまうのである。そして、イマージェンシーからかもし
出される不審サインに対して鈍感になり、当然、必要な警戒(Alert)も
できなくなってしまう。そうなると、せっかく作ったイマージェンシー
プランにも移行できず、何の対応もできないまま、被害にあってしまう
のである。特に諸外国に比べて平和な日本では、これが起こりやすい。
ひどい警備会社になると、「前回の仕事も無事終わったから、今回も
大丈夫だろう。」とか、「これまでこのような仕事では何も起きていない
から、今回も何も起きないだろう。」などと考え、正しい根拠のない脅威
評価をして(正確には、脅威評価をせずに)、警備に入ってしまっている。
当然、有事の際に動けるはずもない。世界最高水準といわれるイラエルの
警備会社においても、この最大の敵は存在する。日本に比べて自爆テロ等
の被害が現実的なイスラエルにおいて、警備員やボディーガードは、当然
のごとく相当な意欲や注意を以って警備に入る。しかし、長い期間何も
起きないと優秀なイスラエルのセキュリティーですら、ルーティーンが
原因で危険に鈍感になってしまうのである。

イスラエルシークレットサービスの元指揮官はこうも言った。
「今、危険が起きていないのであれば、それは、
   まさにこれから危険が起こる前兆である。」

常にこのような意識をもって警備にあたっていないと、どんなに優秀な
警備員,ボディーガードであっても失敗をしてしまう。イスラエルの
セキュリティー界では、どのようにしたら、一人一人の警備員やボディー
ガードたちがこの意識を持ち続けられるのか,部下を管理するセキュリ
ティーマネージャーは、どのようにしたらこのような意識を部下に維持
させられるのか、をとても重視している。
セキュリティー最大の敵は「ルーティーン」なのである。


次号に続く…


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本記事は、IBA(国際ボディーガード協会)日本代表で、株式会社CCTT代表取締役,
ARMS SECURITY社主席董事の、小山内秀友(おさないひでと)が執筆しております。
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本記事は、IBA(国際ボディーガード協会)ならびにイスラエルSITAL INT'L社,
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